無架橋
まず架橋について説明します。
化学反応における架橋(かきょう)とは、主に高分子化学においてポリマー同士を連結し、物理的、化学的性質を変化させる反応のことです。
架橋には電子線架橋と化学架橋があります。
柔らかく弾力性の小さいイソプレンポリマーが硫黄による架橋でタイヤなどに成型できるようになり、さらに架橋を進めることで堅いエボナイトとなるのはその好例です。
また硫黄による架橋は加硫とよばれ、またエポキシ樹脂接着剤の硬化はエピクロロヒドリンによる架橋を利用しています。
架橋したものと、無架橋のものの大きな違いはその生産性です。
無架橋タイプは原料単価、原料から発泡させる段階においても合理化が進められているので、架橋タイプのシートより安価で出回っています。
ただし無架橋タイプは、架橋タイプと比べて安価な分、耐候性、強度、平滑性が良くない為、架橋タイプとは使われる用途が異なります。
無架橋タイプが開発されるまでは、架橋タイプが発泡シートの用途を網羅していましたが、1次的な緩衝や結露防止材、陶器やガラスの包装材の分野は、安価であることから無架橋タイプに切り替わっています。