加工方法の案内 熱罫線加工
樹脂シートはシート自体が固いうえに反発が強く、
そのままではまっすぐな状態から綺麗に曲げることはできません。
その樹脂シートにV字状の折り曲げ線を加え、折り曲げることを可能にして
使いやすくする加工を「熱罫線加工」といいます。
熱罫線加工は、熱処理によって樹脂を溶かし、
V字状の折り曲げ線をシートに施すことです。
この加工を行うことでシートの中空構造が変化し、
V字の谷の部分が柔らかくなります。
すると、V字の谷部分を支点にして樹脂シートを曲げられるようになります。
弊社で取扱う樹脂シートの素材は元々ある程度柔らかく、
粘りを持つため割れずに曲がる性質を持っています。
(シートによっては一部例外がございます。詳しくはお問い合わせください)
この特性を活かしつつ、V字状の可動部以外は
中空構造を維持する事になりますので、結果、耐久性などはそのままで
樹脂シートを折り曲げて使うことが可能になります。
この折り曲げが可能な可動範囲は約270°と大変広く、
またヒンジ特性を持つため、
そう簡単にシートが折り目から裂けることはありません。
例えば、プラダンの耐久性は紙段ボールの数十倍であり、
ヒンジ耐性(折り曲げに対する耐久力)は20万回分以上もあります。
そのため、熱罫線加工は極めて有効性の高い加工として
プラダンや樹脂シートの加工方法として定着しています。
※画像は端面処理後のツインコーンに、
熱曲げ加工と熱罫線加工を施しております。
熱罫線加工事例:ツインコーン製スリーブ